前回「フィンランドでどん底に落ちた話」の続きです。
前回の記事で書いた通り、非常に厳しい戦いだった。
フィンランド語ができず、顔が東洋人、エンジンニアのような専門職経験なし、すぐに仕事に就くことができる在留資格も持っていない私にとって、とても絶望的、不安で、どん底にいる二ヶ月間だった。
やるべきことを自分でもよく把握している。
できること、やれることは決まっている。
やることの内容自体はどれも難しくない。
難しいのは、「明日の自分がどうなるかわからない状態」と戦うことだった。
難しいのは、「拒まれると知りながら、求職を出し続けること」だった。そして、「拒まれ続けること」だった。
難しいのは、「落ち込んでも、泣きたくなっても、気力を失っても自分で一人で頑張るしかない」ことだった。
2021年の10月頭から、ひたすら仕事を探していた。
寿司シェフでも、清掃員でも、専門であるプロダクトマネジャー職でも、マーケティングでも、少しでも自分の経歴にかかわりそうな求人にひたすら応募した。
最初は1日に10や15件応募したりしたが、応募書類の精査が足りないと思うので、数週間後に毎日2~5件応募するように数を落とし、応募書類の質を上げようと試みた。
最初やはり経験なしでもできる仕事の面接に呼ばれた。
寿司シェフとカフェチェーンのセントラルキッチン(夜中にサンドイッチを作る)の仕事だった。
どちらも「すぐに働かなければいけない」仕事だった。
在留資格に訳ありの私は「雇えない」「ごめんなさい」としか言われなかった。