フィンランドに2014~2017まで3年間住んでいましたが、現在半年間日本の田舎に滞在しています。
広島県の東広島市という場所で、人口約20万人、近くの地方都市広島市から電車約40分間の距離にあります。
自分は自分のビジネスを持って運営していることで、もし滞在先の東広島市に何か起業関係のサポートがあれば知っておきたいなと思い、関係ウェブサイトを調べてみました。
結論から言うと、起業活動へのサポート内容が古いと感じました。
「実体店舗の新設」と「工場の設立」に対する支援がほとんど
簡単に言うと私の滞在先である広島県東広島市が提供する新規事業支援はほとんど「市内に実体店舗の新規開設」及び「ものづくり工場の開設」に関するものでした。
例えば、東広島市内で新規にお店を開くと上限100万円か200万円で実際の費用の半分まで補助する内容や、最小面積50平方メートルなど工場や開発拠点向けのオフィスの貸し出しサービスなどが目立ちます。
根本的な問題点は?
地域型の実体店舗はそもそも店舗付近の人口が市場で、地域人口が少なければ市場が小さいです。
しかも、業態が物販の場合、ネット通販にも競争される中、地域人口が継続的に且つ大幅に成長することを見込めない限り、店舗の対象市場は縮小していくでしょう。
例えば、もし東広島市の西条駅前の商店街を利用する潜在人口は10万人いると想定すると、この人口が増えない限り、いくら新規店舗の開設にお金を突き込んでも経済発展効果が見込みにくいと思いますね。
ものづくり事業は非常に重要だと思います。しかし、一人の無職者もしくは主婦など誰もが技術を持って新規製品を開発できるわけではないですし、初期投資も決して個人レベルで簡単にできる話ではないのが多いと思います。
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ネットを活用した事業をより多く支援すべき
筆者が従事するネット通販事業及び筆者の友人が従事するネットメディア事業は一例にすぎませんが、ネット関連事業は実に地方自治体だからこそ支援すべき分野と考えます。
地方店舗の市場が比較的に少ない地域人口に限られているからこそ、コストが比較的に低いインターネット関連事業を展開して最低限全国を対象市場としたほうがポテンシャルが高いのではないかと思います。
そうしたら都会や全国の資金がもっと地方に流れてくるし、地方の比較的に安い生活費や事業維持費の恩恵を活用し、ある程度競争力の維持も可能ではないかと思います。
地方のインターネット事業運営者は都市部の混雑する生活より高い生活品質を保つことができ、インターネット事業から得た収入を地方で消費し、地方の経済発展に繋がる可能性もあります。
更に、ネット事業の開業コストは相対的に低いため、地方政府が捻出する補助金予算がより効率的に使用することも可能です。実体店舗1店舗に100万円の補助金を使うなら、新規ネットショップの開業を2店舗、もしくはそれ以上の店舗数に支援することができるかもしれません。(もちろん、補助金の使い方によります)
物流が極めて発達し、コストが十分に低下している今の時代では、オンラインショップで物販事業を地方で運営するには可能性が非常に高いです。(運送コストが格段に高い北海道や沖縄、他の島などでは厳しいかもしれないが)
地方政府が開業補助金を実体店舗からオンライン店舗に一部移し、地方政府が提供する職業訓練も実体店舗向けの内容からオンライン店舗向けの内容に一部移行すればいい話です。
実際の話
実際に筆者のオンラインショップの実務拠点は全く都会エリアに置く必要がありません。
必要なのは倉庫スペース(3~5平方メートルのスペース)、パソコン1台とインターネットだけです。
パソコンとネットは東京にいようか広島の田舎にいようか、機能性は全く変わりません。
倉庫スペースコストを考えたら逆に地方のほうが断然低いです。
生活の交通手段にチャリ1台があれば十分ので、都市部の生活費の一部を占める電車賃も節約できます。
それでインターネット事業の本社を広島の地方部に置けば、インターネット事業で集めた売上が広島の地方部に流れ込んでくるわけで、それから広島の地方部でも雇用を生み出し、より多くの税金を地方政府に納めることができ、地方の発展につながります。
私一個人ではできることが限られており、地方政府の首長になる志もないため、是非関係者に考えてみてほしいですね。