筆者が2015年にビジネスを立ち上げようとする時にお世話になっていたフィンランド・ユヴァスキュラのあるビジネスコーチから聞かれた質問です。
「あなたのビジネスを運営するにお金は要らないか?要るんだったら、なんで投資家から資金調達しない?」
当時筆者はヨーロッパのスマホゲームを日本へ誘致するビジネスを立ち上げていたので、ゲームカンファレンスに参加するなど出張費用やサービスを構築するにはお金が必要ですので、「もちろん必要です」と即答しました。
今となって振り返って考えると、このビジネスコーチが筆者に聞いたこの質問は筆者を大きく誤解させた質問でもあると感じます。
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あなたには本当に投資家から資金調達する必要があるのか?
「どんなビジネスでも投資家から資金調達するに適しているとは限らない」
「投資家から投資してもらうには条件が必要」
という二つが今になってわかったことです。
投資家が投資する目的は、当然ぼろ儲けして資金を回収することしかありません。
あなたの理念に賛同し、応援したいとか、そういうのはうそです。
となると、全てのビジネスは大きく「ぼろ儲けする可能性があるビジネス」と「徐々に成長し、少しずつしか儲けが増えないビジネス」と分けることができます。
そして、筆者の最初に立ち上げようとするビジネスはコンサル、マーケティングサービスという内容で、どちらか言うと後者であると思います。
ちょっと考えればわかりますが、投資家はもちろん目もくれません。
投資家はあなたの持っている条件と数字しか見ない
投資家と話す時に、ビジネスの内容(アイディア)は一つ重要ですが、それ以上に投資家はこういうことを見ています。
- あなたのチームにどういう人がいる?グーグル出身の人いる?(すごい職歴)MIT出身の人いる?(すごい学歴)
- 関連業界の経験はチームで合計して何年ある?30年?50年?(業界を熟知したプロ)
- あなたは起業して成功した経験ある?既に自分の会社を売却した経験がある?(起業の現実を知っていて乗り越えてきた)
- 他の投資家からすでに投資を受けている?(他人があなたに対するリスク評価)
- 今はすでにお客様がいる?既にどのくらいの注文や売上を獲得している?(儲かっている事実)
これらの質問にいい答えを用意できないと、投資してもらうのが難しいと考えてもいいかもしれません。
もちろん、これらの質問はあくまでも「参考条件」です。
投資家にとって最も重要なのは「あなたのビジネスはぼろ儲けする」にしかありません。
なので、上記の質問に何一ついい答えを用意できなくても可能性がまだ残っています。
「私は自分のビジネスを3ヶ月で0円から月500万円の売り上げまで成長させた」
のような「確実に急成長している」数字を出せれば、投資家に投資してもらう可能性が高いです。
自分と自分のビジネスにうぬぼれするな
今でも思います。
なんでその時にビジネスコーチがこれらのことを私に教えてくれなかったでしょう?
「あなたのビジネスにお金要らないの?」という質問に対しては明らかに「要る!」という答えしかないのに。
新規事業を始めようとするあなた。
うぬぼれするな!
投資家が見ているのは「あなたの持っている条件」と「数字」だけです。
ニーチな市場?すごいビジネスアイディア?そんなのどうでもいいです。
※筆者が自身でフィンランドで資金調達した際に得られた経験です。日本の状況と異なる可能性があります。