日本にいた2009年ごろから東京の江戸川区が主催している起業セミナーに参加してから6年間も起業に関する話をだいぶ色々聞いてきたつもりだった。
起業仲間の話、中小企業の社長の話、起業ってどんなことの話、起業ってリスクが非常に高いって話、起業って理想と夢を起業という形じゃなければ達成できないなら起業するしかないという話、起業って3年赤字の覚悟で始めなさいって話などなど。
そのような話を覚えた上で起業した。
そして、違う話を聞いた。
理想や夢ではなく、価値のあるものやサービスをお金にするゲームという話だった。
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決して間違ってはいないと思う。
価値のある製品やサービスを作り出し、自分が会社の株の51%さえ持っていれば、他の49%を投資家に買ってもらうか、シェアする形で有能な人材を引き付けるかなどで、その49%の株を会社の資産として最大限運用する。
そして入れた資本と人材を更に活用して会社の価値を上げる。
最終的に最初の資本金を遥かに超える金額で会社を売却するか、上場させることでお金をもらう。
どちらでも正しい道であり、どちらでもいいだろう。
理想と夢のためにコツコツ頑張るのも、スタートアップゲームを遊んで最短ルートで換金するのも。
正解がないからこそ難しいのだ。
自分の会社の進むべく道がまだ完全に明確になってないから、自分の会社の芯がまだ強くないから、難しんだ。
自分の人生なら価値観が明確でどんな選択に直面していても自信のある悔いのない選択をすることができる決断力がある。
しかし、自分の会社はそうなっていないことがはっきりわかってるんだ。
自分の会社にはまだ早い。明確な価値観を持てるようになるまではまだまだ時間かかるのだ。
そのような状態で言われた。
「あなたはスタートアップゲームを遊んでいるんだ」
「EXIT(会社売却や株式上場)までのゲームをうまく遊ぶのだ」
「そのゲームの中でいくつかの重要なステップがあり、それぞれのステップを作って(ビージョン、成績など)パトナー、お客様と投資家に見せ、ステップをクリアしていくうちにEXITしてスタートアップゲームが完了する」
今まで見てきた中小企業はあくまでも株式公開や売却をあまり考えずにコツコツと成長する企業ばかりだったので、このようなスタートアップゲームの概念はなかった。
うん、確かに考えてみればわかる。このスタートアップゲームのようなやり方は成立する。
問題は俺がやりたいかどうかだ。
やりたいならできるのか。
やりたくないならうまく会社の価値を上げていくことができるのか。
はっきり言って、わからないんだ。わかるわけないやろう!
でも、はっきりわかることがある。
それは価値のある仕事、価値の高い仕事をやりたいことだ。
コツコツ成長する小さな会社にしても大きく投資をドンともらって急速に成長するスタートアップにしても、俺のやりたい事は変わらない。
あとは知らないことを知りながら自分の会社の軸・芯を作っていくだけだ。