不確実さの回避に関し、日本は非常に強い傾向を示している。
「数多くの法令や規制が守れないのは我々のせいだ、市民は政治に対して無力、保守主義、ナショナリズム、専門家が信頼される、寛容でない価値観」と不確実さ非許容指標(Uncertainty Avoidance Index)に定義されている。
「この指標は、不確実さや多様性に対して居心地の悪さを感じ、これらを避ける傾向を示している」
など、一部に私も強い共感を得られる文言が書かれてあった。
「無難が大事」
日本社会の中では、このことが強く求められているとたびたび感じている。
就職活動は必ず黒髪、黒スーツ、黒バック(しかも自立型)、黒革靴。
商談の時は必ず上座を明確にし、失礼のないように席をアレンジする。
自分で考えて動くより明確なルールを守ること。
意思決定の前に、リスクを最低限の最低限に抑えてから決定する。
つまり、不確実性をできるだけ回避したい。
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起業においても似たような影響がある。
会社間で取引や提携をするときに、相手は信用できるかどうかを見極めるのが大事。
これは日本でも海外でも同じ。
ただ、「面白そうだからとりあえず一緒にやってみよう!」と「なんか聞いたことないからとりあえずやめとこう!」という結果が全然違うことが国や文化によって生まれる。
もちろん極端に高いリスクはどの国のどの人も負いたくないし、極端に低いリスクは誰もが躊躇なく取って利益を得る。
でも、真ん中レベルのリスクはこのような文化の差で対応が変わる。
もしかしたら、これも日本の環境の中でベンチャーが育ちにくい理由の一つになるかもしれない。
「新しい会社だし、なんかよくわからないことやっているみたいんで、とりあえずやめとこう」と考える人が多い。
起業家として、せめてこう思ってほしい。
「新しい会社で実績もないけど、とりあえず何やっているかを見てみよう。。。うん。。。事業内容はわかったけど、今は提携できそうなタイミングではないので、とりあえず連絡取るようにして観察して行こう」
ただし、日本文化による特有なやり方を一方的に良くない!とは思わないが、「日本だけのやり方」、「日本で物事がスムーズに動かせるためのやり方」とある意味ポジティブに捉えようとしている。
この指標において北欧諸国も日本の対角側にある。
今後不確実性を大きく許容する北欧諸国に留学に行けたら必ずよく見ておきたい。
北欧の生活とカルチャーショックに非常に楽しみだ!
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