毎月の投稿ノルマを達成できず、日付はすでに8月に入った。
仕事が忙しくなり、とてもいいことだ!(ブログを書いている場合か!)
母国台湾を出てすでに海外で13年も過ごしてきた。
「外国人」としての振る舞いも何となくどうすれば一番良いと理解したつもり。
外国人としてよく出会うもしくは想像した問題点としては「人種差別」。
人種差別は単純に「異なる人種」を嫌うということと筆者は解釈しており、異文化の背景やその個人の性格に関係しないものだと思う。
しかし、本当に「異なる人種を嫌う」理由は本当に「異なる人種」だけなのだろうか?
実に外国人(特に滞在国の主要人種と肌色の異なる外国人)が滞在国で変な目もしくは変な接し方がされるのは「肌色」ではなく、「未知な異文化からもたらされた不安」の可能性がずっと高いかもしれない。
スポンサーリンク
フィンランドで黒人の方の求職が拒まれた
わかりやすくするため、一つの例を挙げよう。
10代のころにアフリカからフィンランドに移住した黒人女性がいるとしよう。
彼女は一生懸命勉強し、とても流暢なフィンランド語が身に着け、ビジネス関連の学位を取得し、すべらしい学歴と能力を持っています。
その彼女が写真を貼っていない履歴書を持ってある会社の営業職に応募し、是非面接させてほしいとの回答をもらったと同時に写真を送付してほしいとの回答も来た。
彼女が写真を送ったら、面接が中止され、彼女を採用することができないとの回答がメールできたのだ。
そんな彼女が新聞社に訴え、ニュースになって筆者がこの物語を知ったわけです。
これは人種差別なのか?
そう、人種差別だ。
なぜなら、彼女の能力は応募した職にふさわしく、面接前に断られる理由がない。
しかし、写真1枚だけで断られたのだ。
この問題を人種差別にするのは簡単だ。
しかし、根本的な理由はそれだけなのか?
いや、根本的な理由は「不確実性」にあると思う。
想像してみてほしい。
フィンランドでは白人人種が9割以上だ。
彼女は黒人で営業マンになりたい。
ある日、目の前に現れた営業担当が黒人であれば、頭の中に不安は多少出てこないか?
「この人は本当に大丈夫なのか」
「この人はフィンランドの事、私が理解していることを理解しているだろうか」
フィンランドで商売する会社として、お客様の感じる不安を最大限減らし、お客様から得られる信頼感を最大化にするのが営業の基本だ。
この基本をわざわざ黒人を雇って難しくする理由はどこにもない。
なので、たとえこのケースは人種差別ととらえられる可能性が高いが、その背景にある理由は筆者にとって理解できるものです。
同じ理由で白人が黒人メジャーのアフリカで営業職に就きたいのが難しいと筆者も想定できます。
22:30に取引!?
単純に文化の違いによってもたらされた不安がある。
筆者はヘルシンキでたまにフェースブックの中古品取引グループでものを売ったり買ったりします。
ある日、WIFIルーターを売った。
ヘルシンキ市内在住であれば面会する時間と場所を決め、その場でものを渡し、現金を受け取るのが一般的。
そして、大体昼間か19時前くらいが一般的な約束する時間だ。
しかし、その日、買った方が黒人で、面会する時間を22:30に指定してきた。
筆者は速攻で断った。
遅い時間帯に取引することに不安があったからだ。
そして、遅い時間を指定し、異文化の背景を持つ可能性が高いことが肌色から推測できる黒人の取引相手にも不安を感じた。
いかに相手の不安を減らす行為、行動をとるのが重要!
滞在国の主要人種と異なる人種の外国人が注意すべきなのは滞在国の人が自分に対する不安を減らせるような行為、行動をとるのが重要です。
例えば、白人中心のフィンランドで過ごす黒人、東洋人はいかに自分の行為、行動に意識することが重要です。
自国の電車で音楽をスピーカーで流すのが普通であってもフィンランドではだれもそれをやっていないので、フィンランドの電車で音楽を流さないこと。
もし職を選べることができるなら、肌色がもたらす不安が少ない業種を選ぶこと(例えばプログラマーとか)
取引の面会時間を相手の都合を先に確認すること、もしくは夜遅い時間にしなければいけないことを具体的に説明すること。
これは自分が外国人だから自分の文化を隠さないといけない、自分の権利が本国人より少ないわけではない。
相手の不安を減らし、自分も過ごしやすくするための行動、施策が必要ということを是非理解してほしい。
もちろん、不安は教育もしくはお互いの文化を学ぶことに通じて減らすことができる。
しかし、我々フィンランドに住む外国人は「フィンランド文化」だけ学べばいいが、フィンランド人にとって「台湾文化、日本文化、リビア文化、イラク文化、ソマリア文化などなど」をすべて学ばないといけないことになる。
それは不可能であり、本国フィンランド人にとってそのモチベーションを高める手段も少ない。
もしこれから海外に行って住みたい方がいるなら、このような異文化からもたらす不確実性と不安を是非理解しておいてもらいたい。