既にフィンランド教育の概略を書いたが、今日偶々図書館で「フィンランドの算数・数学教育」(著者:熊倉啓之)というタイトルの本(しかも2013年9月出版っていう超新しい本!)を見つけた。中に実際の教室シーンと面白いデータを掲載されているので、簡単に紹介したい。
まずは小学校3年生の3桁の整数の加法・減法の授業です。生徒数23名。
309+217+68の計算方法を先生と生徒がやり取りして計算方法を説明した。
これはまあ、それほど驚きもなく、普通ですね。
ただし、次の651-235-171を同じ方法で学生に教えるのではなく、生徒を二人ずつペアにして、ホワイトボードを配った。二人でホワイトボードを利用して計算方法を話し合って計算するというチームワーク+独立思考の教育方法を取った。
その後生徒の考え方を聞き取りながら計算方法を説明した。
全体の授業がこれで終わり、残りの時間は与えられた問題を解くだけ。ただし、この時間帯に先生が一人ひとりの計算状況(学習状況)を確認しながら生徒とやり取りしながら生徒の思考と勉強をサポートした。
「計算方法をひたすら教え込むのではなく、考えさせる」
次は中学校3年生の正方形と平方根の授業で、学生数が23名。
まずは前回の平方計算の宿題を復習してから、今回の授業に入る。
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教科書を開かずに先生はまず「周の長さが20センチの正方形と面積が16平方センチの正方形を書きなさい」と質問を出した。
生徒は定規を使ってノートに書き始めた。
先生は机間指導で個別の学生に質問を問いかけた。
「正方形を書くに何が必要か?」
「一辺の長さは?」
その後、正方形の性質を数点にまとめ、正方形の一辺の長さと面積と周の長さの関係をプリント使って学生に計算の練習をさせた。
その間、同じく机間指導をして学力の低い学生から指導した。
一人ひとりに対する机間指導は非常に印象的です。
日本に対して経験ないですが、台湾にいた時はクラスに50人もいたので、まず不可能でしたね。
続き。