あなたにとって教育の目指すべきところは何でしょうか?
学歴か?
年収か?
肩書か?
或いは、人生の幸せか?
我々の小学校から大学までの教育は何だっただろう?
学校で毎月、毎週、或いは毎日試験やテストがあった。
それぞれの試験結果に0~100点の範囲で1点刻みで評価されていた。
そして、中間テストや期末テストでは必ず全クラスの生徒で成績順位がつけられる。
「競争」
しかも、「個人単位」で1点刻みで順位をつける競争。
競争の結果、順位が決まる。
競争の結果、有名な大学に入れるかどうかが決まる。
競争の結果、有名な企業に入れるかどうかが決まる。
競争の結果、年収や肩書が決まる。
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競争は社会が個人を評価する仕方になっている場合、「実際の能力」より「競争の結果」が重視されるようになる。
つまり、「この人に能力があるかどうか」ではなく、「この人の点数、学校名、肩書」が重要視されることになってしまう。
この現象は語学の教育を例に挙げるとわかりやすいかもしれない。
語学教育を見れば教育にある問題がわかる?
日本も台湾も中学校から英語の勉強が始まっている。
その英語勉強の評価方法は何でしょう?
「英語でのコミュニケーション能力」で評価されていますか?
或いは「正しい文法や単語を選ぶ能力」で評価されていますか?
そして、このような評価の仕方を元に受けた中高6年間の英語教育の結果はどうでしょう?
筆者は台湾出身で日本での長期間滞在を経て現在フィンランド在住なので、関係数カ国のTOEFLの平均点数で見てみましょう。
TOEFL試験を用いた「英語でのコミュニケーション力の識別度」は暫くおいておくとして、アメリカやイギリスなど英語系国家が留学生や移民を受け入れる際に用いる英語能力試験として世界で最も広く使われている試験の一つであるため、ここでそのデータを引用させてもらおう。
TOEFL iBT試験の満点は120点、リスニング、スピーキング、ライティングとリーディングがそれぞれ30点を占める。
台湾 80点
日本 71点
フィンランド 94点
ちなみに、英語を公用語として使うシンガポールは97点
その差はわかりやすいでしょう。
なぜそんなに差が出てしまうだろうか?
「フィンランド語はラテン語系なので英語に近いから勉強しやすくて高い点数も取りやすいだろう」と思う人もいるかもしれません。
その思いに反し、筆者が現在フィンランド語学習中で、単語も文法も英語と95%程違うと感じています。(スウェーデン語やスペイン語とかであればある程度英語に近いかもしれません。そして、実にフィンランド語の語系はラテン語系ではなく、ウラル語系です)
他の理由もたくさんあると思いますが、ここは語学教育と「評価の仕方」を切り口として考えてみます。
↓次のページ:フィンランドと日本、台湾の語学教育に何が違う?
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